ぎっくり腰を何度も繰り返しているときに気を付けること

結論:どこかに悪循環がある

もし仮に、ぎっくり腰を何度も繰り返しているとします。
ぎっくり腰を何度も繰り返す男性
このときにはまず第一に考えるべきことは、「悪循環」に陥っていることです。医学的な話をする以前に、皆さんにも分かることはやはり悪循環です。医学的なぎっくり腰の再発理由はあるでしょうけど、それは皆さんがどうにかしようと思うよりも専門家にゆだねるべきです。治療家に任せる以前に皆さんが自分でやるべきことを紹介します。ぎっくり腰で悪循環を起こすとしたら、以下の3つの原因について、ふり返ってください。

◆ぎっくり腰の三大原因

  • オーバーユース(過度使用):体に加わる無理があること
  • ディスユーズ(不使用):体を使わな過ぎて、衰えていること
  • ミスユーズ(誤使用):間違った体の操作法があること

オーバーユース

オーバーユースは体を使いすぎていることです。
疲れ果てる女性
オーバーユースの例としては、
連日働き詰めで、体がフラフラになっていませんか?
小さな赤ちゃんの夜泣きで一睡も眠れていないことはありませんか?
夜泣きの子供の世話で疲れている

体を休めるべき場面で休めていなかったり、案外体を鍛えすぎてぎっくり腰になる人は珍しくありません。振り返ったときに体に無理をしている人は、それを適切な仕事量に調整する必要があります。人員が不足している職場でしたら、上司に新しく人を雇ってもらえないか相談してみるべきです。

無理を我慢して働いていると、そのうちに疲れ果ててしまいます。
過労
疲れ果てると、ぎっくり腰や病気になるリスクが増えます。仕事を休んで欠勤すると、次々と仕事が溜まります。そして復帰すると、今まで以上の仕事が溜まっていてぎっくり腰を繰り返します。悪循環が仕事の無理を何度も招くはずです。

ディスユーズ

典型的には中高年の慢性腰痛が当てはまります。彼らの腰痛は、加齢による足腰の衰えや、長年のデスクワークによる衰えが背景にあります。
デスクワークで腰がつらい女性

本来ならば腰痛にならないような、足腰の負担であっても腰痛が起こります。筋肉が衰えすぎて、姿勢を保つことができずに腰が痛くなる場合があります。

こういった患者さんだと、ぎっくり腰になったときにひたすら自宅で寝て療養をとる典型的な傾向があります
ひたすらに寝る女性

寝て休むと筋肉が衰えます。筋肉が衰えると、ぎっくり腰の発生率が増えます。そしてまた、寝て休んでと悪循環を招きます。やはり、ぎっくり腰になったときに治癒まで寝て過ごさずに早期に治療を受けて復帰を目指すべきです。
整体治療

何度も繰り返す方では典型的に、ディスユーズタイプの悪循環に陥っている人は多いです。この方々に運動療法について説明すると、決まって
「いや、鍛えようにも・・腰痛が怖くて、分かっていても出来ない」
と、おっしゃられます。しかし、どこかで悪循環を断ち切らないといつまでも腰が悪い状態から抜け出せません。そのために専門家を受診し、足腰の痛みを緩和した上で、セルフケアに取り組むべきです。

ミスユーズ

ミスユーズは、体の操作方法を間違っているためにぎっくり腰になるものを言います。典型的なのは、「中腰」になってしまうことです。例えば、以下の図のように腰を曲げて上半身を前傾すると、上半身の重みを腰の一点で支えることになります。そのため腰の筋肉に負担を招きます。
大腿四頭筋が疲れると中腰が増える
どうしてこういった姿勢を取ってしまうのか?それは、低い位置に手を伸ばそうとするからです。地面や床に置かれたものを取ろうとしたときに手を伸ばします。無意識に、中腰を多くの方が取ります。本来なら下図のように膝を曲げて深く腰を落とすと、中腰にならずとも低くに手が届きます

膝の屈伸と大腿四頭筋
ところが、ひざを曲げてしゃがみこむのは、ほとんどの方で行われていません。どうして行われないのか?それは以下の理由があります。

◆中腰になる理由

  • 中腰が腰の負担になることを知らない(大多数)
  • っくり腰の原因について関心がない、腰痛持ちだから腰が痛くなると思っている。
  • 知っていても面倒くさくてできない
  • 足が弱っていて、しゃがめない

たぶん、圧倒的多数の方は、中腰が腰の負担になることを知りません。知らないから本人は
「どうせ腰痛持ちだから・・・・」
と、関心がありません。また、
「私は女だから、重たい荷物は持てないのだろう」
とお思いになられる方もいます。

やはり、繰り返すのは、どこかに悪循環があるからだと思います。ところが関心がないため、間違った動作が改善されず、腰の負担を繰り返してぎっくり腰を何度も起こします。

健康づくり

上記の内容はぎっくり腰の3大原因です。ぎっくり腰になったときに一番に振り返っていただきたいです。しかし、ぎっくり腰を防止するためには、それ以前に体が健康でなくてはいけません。次の時点で確認していただくのは、健康づくりの三本柱です。以下の3つがあります。

◆健康づくりの3本柱

  1. 栄養
    栄養
  2. 休養
    休養
  3. 運動
    運動

人が健康に過ごすためには最低限、この3つがなくてはなりません。これらを欠いた状態で病院や医療機関を受診しても意味がありません

また、これらの3つには優先順位があります。第一位に栄養が大事になります。次いで休養を取ってください。その次に大事なのが運動です。運動はスポーツだけでなく、仕事で肉体労働をするもの含まれます。

栄養・休養・運動の関係と優先順位

仮に皆さんがお金が無くて、その日のご飯を食べることもできなかったとします
空腹な親子

こういったときには、運動はしなくてもいいです。栄養がない状態で運動をすると、体調を崩します。

また、仕事が忙しくて寝ている時間がとれないとします。
寝ないで働く男性
こういった寝ている時間が十分に確保できないときも、運動はしなくてもいいです。運動に割り当てる時間を睡眠に当ててください。

いずれにせよ、これら3つの栄養・休養・運動は健康にとって「核」になります。これらの3要素を欠いた状態で医療機関を受診しても、病気が治ることはありません。無駄な行為です。むしろ治療費が勿体ないです。寝ないで倒れるまで働いて、ぎっくり腰になったからといって、病院では治す方法がありません。

そして、案外多くの方に当てはまるのが「運動」を欠いていることです。健康の3大要素の一つとして、幅広い方に知られているはずなのに、運動をしないまま、医療機関を受診していることが少なくありません。

特にぎっくり腰や慢性腰痛では、腰痛診療ガイドラインでも科学的な根拠が明らかになっているのが運動です。運動をしないと治らない病気が世の中にたくさんあります。「痛くて動けない」のは最もな話です。だからこそ適切に当院を受診して足腰の痛みの緩和を目指していただきたいのです。そして、痛みが緩和された後には、進んで運動療法に取り組んでみてください。