坐骨神経痛|手術の判断

手術の判断

著作者: marionbrun

坐骨神経痛では人それぞれ手術に対して抱く思いはさまざま、『絶対に嫌』だという意見や『すぐにでも受けたい』という意見もある。最優先で考慮すべきは医学的側面で取り返しがつかないもの。死につながる排尿障害では腎不全を起こす。また生殖不能・ショック・神経麻痺なども取り返しがつかない。さらに勘案すべきが社会的背景、仕事の早期復帰や責任、経済的な事情、家族の理解などで早急に手術が望まれることもある。しかし、手術に至るケースは『自然治癒まで待てない』が多く、『他に試せることは全てやった』という最終判断として至ることもある。

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人それぞれ手術に抱く思いは様々

人によっては若者なのにお爺さんのように腰を常に曲げて歩いていたりと腰をまっすぐに伸ばすことも出来ずにいる方がおられます。そして腰をまっすぐにするとすぐに脚に痺れが走って腰も痛くなる。腰を曲げていれば何とか日常をすごせるけれどもこのままではどうにも困ってしまう。そんな方もおられます。

しかしご本人は
「絶対に手術だけは嫌です。」
このようにおっしゃれます。

また、別の方では腰にほんの僅かに痛みが走って足にまで痺れが出るようになったことで早々と白旗を掲げ、すぐに手術に踏み切られる方もおります。

あまりの唐突に激痛が走って坐骨神経痛でもかなり酷い痛みを生じた患者様のケースでは2週間の寝たきり生活を経て
「先生!何とか手術を受けさせてください。この通りです。お願いします。」
と懇願される方もおられます。

人それぞれ手術に抱く思いは様々、こんなに辛い思いをするならいっそのこと取り去ってもらいたい。手術で切除してスッキリするならそうしてもらいたい。このように思われる方も、頑固に絶対に嫌だと思う方もそれぞれです。

医学的側面では取り返しがつかないことを最優先に勘案するべき

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あくまでも受けるか受けないかは皆様の価値観によるものです。医師は「受けずにいることでこういった危険性がある」とか「受けることでこういったリスクがある。」とか「こういった症状が治まる可能性がある」などと言う提案をしますが決めるのはあくまで皆様の判断によります。

ただし、医学的側面からの取り返しがつかないことは常に勘案しないといけません。

医学的側面での取り返しがつかないこと①死のリスク(排尿困難・排便困難)

では取り返しがつかない代表としては一番に死ぬリスクがあることです。例えば腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などでもいわゆる中心型と呼ばれるものです。

椎間板ヘルニア椎間板ヘルニアの図。脊髄の枝の神経をヘルニアが障害している図。この場合は枝を障害しているだけなのでそこまで障害が酷くないこともあり、ケースによっては自然治癒が得られてしまったり、手術後の経過も比較的に良いようです。

中心型椎間板ヘルニア(椎間板が脊髄を障害している図)、ところが割れた部分から椎間板の中身が飛び出して、それが枝ではなく神経の幹に当たって脊髄を障害するタイプには注意が必要です。後方にある脊髄を障害するようなものになりますとオシッコが出なくなったり、便意をもよおさなくなってしまうことがあります。

するとオシッコが出ないということは危険性があり、腎不全などを起こします。オシッコとして体内の酸を体外に排泄することができません。体内が酸性に傾いてしまい酸素を次第に取り込めなくなるためだんだん呼吸が荒くなって行き息が吸えなくなって死んでしまうこともあるのです。皆様が意図するしないに関わらず入院しているときに急に呼吸停止などを起こして意思表示ができなくなれば即手術になるはずです。大抵はそうなる前に担当医からそういった危険性について十分に説明を受けるはずでしょう。説明を受けているにも関わらずそれでも手術を拒否するときにはそういった事態に陥ったときに担当医も
「やれやれ・・・だから言ったんだ!迷惑なヤツ!」
と内心では思われずはずです。
私が担当医の立場でしたら、そういった迷惑な患者は他の一命に関わる患者よりも後回しにしたいと思うはずでしょう。そして、十分な宣告を受けているにも関わらず拒否して命を失った場合は単なる馬鹿です。したがってこういったケースでは手術を受けた方が良いというよりも受ける以外に方法はないと言えます。
ところで話は少し変わりますがどうでしょうか?皆様は日常で異常に息が上がりやすくなっていたりはしませんか?階段を登っただけなのに呼吸が荒くなったり呼吸困難になったり、少し動くとカーッと頭に血が昇ような感覚・鼓動がドキドキした状態には陥っておりませんか?もしそうだとしたら気をつけましょう。排尿が障害されているのかもしれませんね。

②痛みによるショック症状

二つ目としては、余りにも激しい痛みが生じてしまい、ショック症状を起こしてしまうことです。ショック症状とは早い話が直接死ぬというわけではないのですが一時的に意識を失いかかった状態になったり、本当に気を失ったり、もしくは仮死状態のように眠ったままの状態になってしまったり、血圧が低くなったり、心拍数が低下することです。痛みの刺激はいわば高圧電流のようなもの。高圧電流に触れると一瞬にして意識を失って倒れてしまいます。心臓や血管の働きが一時的に弱まって正常な生命活動を営めなくなります。

よく、クモ膜下出血だとか何かの交通事故などで頭を打って植物状態になるなどという話を耳にすると思いますが、実際のところは頭を打って脳が壊れてなってしまうというよりも痛みなどによるショック症状によって正常な脳の働きを維持できなくなって植物状態に陥ってしまうことの方が圧倒的に多いようです。ペットなどの動物が弱って死ぬのも心理的なショック症状から引き起こされるものの影響が強いです。つまり余りにも痛みが酷いときにはそれによって植物状態になってしまう方も考えられます。
「痛いだけだから・・」
と強がりを言わずに体の弱い方は気をつけねばなりませんね。

③神経麻痺・神経障害

直接命を落としたり、ショックによって意識を失ったりするのと比べれば影響は軽いのかもしれませんが、椎間板の障害などが時として神経を障害し、障害を受けた神経が死んでしまうことで神経が麻痺してしまうこともあります。

痛みの感覚は信号機に例えられます。痛みは「青」、痺れは「黄色」、麻痺は「赤」、痛い痛いと言っているうちは実際には治る見込みがあるのですが黄色の痺れになると手術をしても治らない可能性が高まり、麻痺になると手遅れになります。麻痺になると痛みも何も感じることはありません。死んだ神経細胞は蘇ることはありません。ヘルメットをかぶったときのように何も感覚のない重だるい感覚が常にその部位にまとわり続けることになります。

神経細胞が死んでいるため、移植をして生きている神経を新たに植えつける、もしくは諦めるしか方法はありません。お尻や太腿などに今現在痺れが出ている方はどうか神経が麻痺する前に様々な治療をお求めになってみてください。もしも御自身がそういった努力を放棄されるのでしたらどうか足が動くうちに最後の旅行をお楽しみになってみてはいかがでしょうか?

④筋力低下

次に取り返しがつかないものとして上げられるのは筋力の低下です。筋力の低下にも様々なものがあり、

  1. 痛くて動かないから筋肉が衰えてしまうもの(廃用)
  2. 神経の障害によって筋力が低下するもの(神経障害)

などがあります。年齢にもよりますが高齢者の場合は手術後の安静により筋力が衰えてしまったり、痛みを我慢して過ごすことで筋力が衰えてしまう可能性もあり、早期に退院できる術式・できるだけ体に与える負担の少ない術式などを検討して廃用と神経障害の双方のデメリットを勘案しないといけません。

⑤生殖不能

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坐骨神経痛が生殖不能を起こすというよりも坐骨神経痛を引き起こす背景にある腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症による脊髄の障害がインポテンツや勃起したまま戻らなくなってしまうなど様々な障害を引き起こすことで生殖不能を引き起こすことがあります。

生殖は人間が生きて行く上での根源的な目的として欠かすことができないものです。障害を受けてしまえば何のために会社で働いているのか?生きる目的の多くを失ってしまうことは間違いありません。若い方であれば大抵は仕事と生殖でしたら、生殖を優先するはずです。

⑥認知症

坐骨神経痛が認知症を起こすというわけではありません。高齢者の腰部脊柱管狭窄症などでは大掛かりな手術を要するケースがあり、そういったものでは術後に長期に渡る安静を要することがあります。長期間寝たきりで過ごしておりますと脳に与える刺激が少なくなりますのでどうしても認知症などが進行してしまうものなのです。要するには頭の劣化が進んでしまうため、介護が大変になったり、ご本人の生活レベルが低下して生きて行くことが余計に大変になってしまうこともあります。

社会的側面での取り返しがつかないこと。

次に気をつけねばならないことは患者様ご本人の暮らしを取り巻く社会的事情です。人にはさまざまな社会的事情があるはず。例え本人が重病に陥ったとしても社会は一日だって止まっていることはないのです。

①経済的事情

社会的事情として代表に挙げられるのはやはり1番に経済的事情ですよね。まさか自分が坐骨神経痛によって手術が必要になるとは多くの方は考えておりません。若者でしたら、お酒のお付き合いや遊行・デートなどにお金を使い月末はカツカツの状態になっている方がほとんどのはず。月末になるとインスタントのラーメンスープを夜に残しておいて昼はパン、晩御飯はラーメンライス、これで何日も過ごされてる方は決して珍しくありません。

そういった方が予期せず坐骨神経痛によって身動きが取れなくなってしまいますと有事の備えがほとんどありませんから、生活の道が完全に断たれてしまいます。腰椎椎間板ヘルニアなどから由来する坐骨神経痛では3ヶ月程度でヘルニアが自然退縮して治ってしまうこともあるのですが、3ヶ月間もの間に渡って無収入で過ごすことはあまりにも経済的な損失が大きいためやむを得ず会社からお給料を前借りして手術に望まれる方もおります。こういったときに備えて最低でも1年分ぐらいの蓄えは欲しいものです。

②会社の責任

やはりお仕事をお持ちの方であれば、会社で重要な役職やセクションをまかされていたり、何年も掛けて手がけてきたプログラムなど思い入れの大きな仕事があるはず。
「今仕事を休んでしまったら・・・大切な取引先を失ってしまう・・・」
という具合でどうしても重たい責任を果たすためにこのまま坐骨神経痛を持ったまま過ごすことができないという方がすぐに手術を踏み切られることはあります。特にプロのスポーツ選手では戦力外になれば即契約を切られてしまい選手生命を絶たれてしまいます。こういった方も残念ながら選択の余地はないのかもしれません。

また、仕事ではありませんが自己実現としてスポーツやアウトドアなどに取り組まれている方でもやはりご本人の生きがいとして取り組まれていることですから、「早期に手術を受ければこの先もゴルフが続けられる」などと担当医から提案を受ければ納得して手術を受けられることもあるはずです。安静にしていれば数ヶ月掛かるけれども治るとしてもこれまで必死になって鍛え上げた筋力を少しでも落としたくはないという思いが強くて手術を検討されることもあります。

③家族の理解

会社の理解があるから良いというだけの問題ではなく、やはり配偶者などの家族の理解も不可欠です。実際の患者様のお話では、坐骨神経痛によって働けなくなって半年経過した時点で、奥様やそのご両親から理解が得られずに離婚された、婚約を解消されたなどというお話もお聞きします。こういったこともある意味では取り返しがつかないことです。理解が得ることがどうしても難しいときには手術もやむを得ないのかもしれません。

1日でも早く仕事に復帰したい、何ヶ月も待てない

取り返しがつかないわけではなく、会社も家族の理解も得られるのですが、やはりそんな何ヶ月も寝て過ごしていることなんてとてもではないけれども無理だと言う方もおられます。おそらく手術に至る多くの方が『そんなに長く待てない』という意見が多いのではないでしょうか?

やはり激痛にうなされて過ごす何ヶ月もの時間とは誰だって耐え難いものです。他に方法はあるけれども辛いのは嫌だからすぐに何とかしてもらいたいという思いで手術をされるのが実情なのです。ただし、手術で患部を切除してしまう行為もまた取り返しのつかないものです。一定期間の経過を見てから判断することも大切でしょう。

他の療法を試したけれども効果が出なかった

手術を検討される方には、他に出来ることはいろいろと試してみたけれど結果的に治癒が得られなくて他に方法がないからという理由で最終的な判断としてそこに至る方もおられます。民間療養、理学療法、投薬、安静など出来うるすべてのことをして、セカンドオピニオンなども行ってそれでも手術以外に方法がないという理由でなくなく手術を選択されることもあります。この場合は仕方ない判断なのかもしれません。

坐骨神経痛手術

結論:手術は無駄だった

  1. 坐骨神経痛、手術を受けて治ったと勘違いしやすいもの患者は言います「受ける前よりは多少良くなった・・・」その多少の違いは一体なんなのか?
  2. 坐骨神経痛、手術を受けたほうが良いケース・良くないケースリハビリをやる気力がない・・・、面倒くさいことは嫌だからサッサと切って治してもらいたいという方の判断のために
  3. 坐骨神経痛、手術はなぜ難しいのか?放っておいて治るものではない。その行く末は手術ですら根治不能な身体障害者となる。
  4. 坐骨神経痛、手術によって治るか?様々な手術がある・・・しかし術後に完治したという患者は少ない。
  5. 狭窄症や変形性脊椎症の神経圧迫は手術しか対処方法はないの?変形した骨が神経に触れるから痛みや痺れが出ると手術を勧められるが、実際には骨内圧によって骨が膨らんで神経に触れている。
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